日常生活でよく使うプラスチック容器は、電子レンジで加熱したり、長期間保存しておくと、蓋が固くなってしまうことがよくあります。
この記事では、プラスチックの蓋が開けにくくなる原因と、それを解決するための効果的な方法を紹介します。
プラスチックの蓋が固まる理由と対処法
日常使用するプラスチック容器の蓋が固くなる主な理由を二つご紹介します。
一つ目は、気圧の変化です。
プラスチック容器を加熱すると、内部で水蒸気が生成され、これが冷えて液体に戻る際に内部の気圧が下がります。
この気圧の低下と外からの圧力が組み合わさり、蓋が固く閉じられることがあります。
加熱することで食品の水分が蒸発し、生成された蒸気が容器内の圧力を急激に上げ、温度が下がると蒸気が凝縮し、体積が減少します。
これにより、内部の気圧がさらに低下し、外部の圧力によって蓋がきつく閉じられます。特に、熱い食べ物を入れてすぐに蓋をすると、この現象が顕著に現れます。
二つ目は、物体が蓋と容器の間に挟まるケースです。
容器に食べ物を入れて蓋をする際、少しでも容器が傾くと、食べ物の一部が容器の縁にこぼれ出て蓋と容器の間に挟まります。
これが乾燥すると、蓋と容器の間に強い密着が発生し、蓋が開けにくくなります。
固いプラスチックの蓋を開ける簡単な方法
固くなったプラスチック容器の蓋を開けるための効果的な方法をいくつかご紹介します。
電子レンジを使用する方法
時に、気圧の変動で容器の蓋がきつく閉じてしまうことがあります。
そんな時は電子レンジを使って蓋を少し加熱し、内部の圧力を均一にして開けやすくする方法が有効です。
この加熱は、短時間で十分です。
しかし、加熱後の容器は非常に熱くなる可能性があるため、取り扱いには十分注意しましょう。
特に、蓋を開ける際はキッチンミトンを使用するなどして、熱い蒸気でやけどをしないよう注意が必要です。
また、蓋を急に開けると内部の蒸気が突然放出され、やけどのリスクが高まるので慎重に開けてください。
お湯をかけ方法
蓋が硬くて開かない場合、熱湯を直接蓋にかける手法が有効です。
熱湯をかけることで、蓋が若干膨張し、容器と蓋の間に小さな隙間ができます。
これにより蓋が開きやすくなります。
この操作をする際は、容器をシンクに置き、沸騰したお湯を蓋の上から注ぎます。
蓋が熱くなるため、安全に取り扱うにはタオルや鍋つかみを使用することが推奨されます。
容器の形を変える
蓋が固く閉じてしまう原因は、内部の気圧差や蓋と容器の間に何かが挟まっていることがあります。
この問題を解決するために、容器を両手でしっかりと握り、軽く圧をかけて変形させて隙間を作る方法が効果的です。
この方法により、外気が容器内に入りやすくなり、蓋が開けやすくなることがあります。
また、蓋と容器の間に挟まった物が粘着している場合には、この手法で粘着力を弱めることが可能です。
特に薄型のプラスチック容器に有効な方法です。
一人で隙間を作るのが難しい時は、容器をテーブルに置いて、体重を利用して圧力を加えるという方法も試してみてください。
温水に浸す
蓋が固く閉じているときは、温水に浸して蓋を温めると効果的です。
もし容器を直接お湯に浸せない状況なら、温水を含ませたタオルやキッチンペーパーを蓋周辺に巻き付けるのがおすすめです。
このアプローチにより、湯気が蓋に作用し、蓋が固まっている部分の緩和が期待できます。
ヘアドライヤーを使用する
お湯の使用が難しい状況であれば、ヘアドライヤーを使用して蓋を温める方法もあります。
蓋を数十秒間温めることでプラスチックが柔らかくなり、開けやすくなります。
この際も熱に注意し、保護具を着用してください。
ガムテープを使う
蓋を開ける際にガムテープを利用すると、追加のグリップが得られて開けやすくなります。
ガムテープを蓋の周りにしっかりと巻きつけ、テープの端を引っ張って開けます。
ゴム手袋を使う
病院から処方される塗り薬が入ったプラスチック容器の蓋が開かないことは珍しくありません。
このような場合、蓋と容器の間に薬が残って固まってしまうのが一般的な原因です。
電子レンジや熱湯の使用が適さないこのタイプの容器は、異なるアプローチで開ける必要があります。
まずは蓋をアルコールで拭いて清潔にし、滑りを抑えます。
次に、ゴム手袋をはめて蓋をしっかりと握り回すと、開けやすくなります。
それでも開かない場合は、蓋の周囲にゴムバンドを巻いてグリップ力を高めるとより効果的です。
この方法で、蓋に加える力を増して開けやすくなります。
プラスチック容器の蓋が開かない問題を未然に防ぐ方法
プラスチック容器の蓋が開かなくなることを防ぐためには、蓋が固まる原因を予防する対策が重要です。
日常的にプラスチック容器を使用する際には、正しい取り扱い方法を守ることが必要です。
例えば、電子レンジでの加熱時には蓋を完全に閉じずに少し開ける、あるいは蓋を完全に取り外すなどの方法が推奨されます。
これにより、容器内の水分が適切に蒸発し、食品が過乾燥を避けながらも、蓋が固くなるのを防げます。
電子レンジ対応の容器を選択する
市場には電子レンジで使用できる設計のプラスチック容器が増えており、これらは蓋と本体の間に小さな隙間が設けられていて、適度に蒸気を放出できるため、蓋が固まる可能性を減少させます。
加熱時間を適切に管理する
容器を長時間加熱し過ぎると、内部の蒸気圧が増して蓋が開きにくくなることがあります。
加熱は必要最小限に留め、食品の水分を保ちながら味も保つために、追加加熱は段階的に行うのがおすすめです。
まとめ
もし容器の蓋が開かない場合は、内容物を取り出すために蓋を開ける必要が生じます。
蓋が固いとイライラするかもしれませんが、そんな時にはこの記事で紹介したテクニックを試してみてください。
さらに、蓋が固くなるのを未然に防ぐためには、電子レンジで加熱する際に蓋を取り外したり、蓋を閉める前に容器の縁をきれいに拭くという予防策が効果的です。
これらの簡単な手順で、蓋が開かない問題を防ぐことができます。
