「エベレストが世界で一番高い山」というのは、とても有名な話ですよね。
そして、「日本で一番高い山は富士山だよ」と言われても、ほとんどの人がすぐに答えられると思います。
でも、ふとした時に「じゃあ、日本で一番低い山って知ってる?」と聞かれたら…どうでしょう?
すぐに答えられる人は、あまりいないかもしれませんね。
今回は、そんな「知られざる低い山の世界」にスポットを当ててみました。
なんと標高3メートルの山まであるんです!
小さな山にも、それぞれに面白い背景やストーリーが隠されていて、とても興味深いんですよ。
それでは、日本一低い山をランキング形式で見ていきましょう!
どれが一番低いの?日本一低い山TOP10ランキング!
日本各地には、ちょっと意外な「低い山」が存在します。
普段の生活ではなかなか意識しないかもしれませんが、山にもいろんなサイズがあるんですね。
今回ご紹介するのは、標高の低さで順位を決めた、ちょっとユニークなランキングです!
1位の山は、なんと標高たったの3メートル!
この高さ、ピンときますか?
だいたいバスケットゴールくらい、または2階建てのアパートの2階部分に相当するくらいの高さです。
横断歩道の幅と同じくらいとも言われています。
「そんなの、ジャンプすれば登れそう!」と思った方もいるのではないでしょうか。
それでは、ランキングを一覧表でご覧ください。
順位 | 山の名前 | 標高 | 所在地 |
---|---|---|---|
1位 | 日和山 | 3.0 m | 宮城県仙台市 |
2位 | 天保山 | 4.53 m | 大阪府大阪市港区 |
3位 | 弁天山 | 6.1 m | 徳島県徳島市 |
4位 | 蘇鉄山 | 6.97 m | 大阪府堺市 |
5位 | 小岳 | 12.0 m | 福岡県福岡市 |
6位 | 円山 | 13.4 m | 北海道天塩郡豊富町 |
7位 | 天覧ヶ丘 | 14.3 m | 北海道斜里郡小清水町 |
8位 | 物見山 | 14.4 m | 秋田県由利郡象潟町 |
9位 | 妹背山 | 15.3 m | 和歌山県和歌山市 |
10位 | 城崎山 | 16.7 m | 新潟県中頚城郡柿崎町 |
どれも、ちょっと立ち寄ってみたくなる不思議な山ばかりですよね。
このあと、特に注目したいTOP3の山について詳しくご紹介していきます。
自然のままの姿が残る徳島・弁天山
弁天山は、徳島市の郊外にある小さな山です。
場所は「方上町弁財天(ほうじょうちょう べんざいてん)」というところにあり、車で行くとすぐそばに駐車スペースがあります。
しかも、山の入り口には大きな赤い鳥居が立っていて、それがとても目立つので目印にもなります。
弁天山は、自然にできた山であることが最大の特徴です。
実は、ランキング1位と2位の日和山と天保山は、人工的に作られた山なんです。
それに対して、弁天山は自然の地形として残っているため、国土地理院の地図にもきちんと「弁天山」と記載されています。
登山口から山頂までは、階段をいくつか上がるだけ。
ものの30秒もあれば、誰でも簡単に山頂にたどり着けてしまいます。
小さなお子さんやお年寄りでも安心して楽しめるのが魅力です。
毎年6月1日には「山開き」のイベントが開催されていて、参加すると記念のお餅や「登頂証明書」をもらうことができます。
この日付は、弁天山の標高が6.1メートルだからこそ、6月1日なんです。
とてもユニークで、ちょっと心がほっこりしますよね♪
かつての王者?大阪・天保山の意外な歴史
大阪市港区にある「天保山」は、天保山公園の中にある人工の山です。
その成り立ちは、なんと200年近く前の江戸時代。
天保2年(1831年)に河川工事が行われた際に出た土砂を積み上げてできたのが、この天保山なのです。
山頂へ向かう道は公園内に2つあります。
1つは「西口」からのルートで、こちらはとても短くて簡単。
階段を上がると、すぐに山頂に到着できます。
もうひとつは「南口」からのルートで、展望台を目指して少し長めの階段を登るコースです。
少し体力は使いますが、見晴らしも良くておすすめです。
かつては、この天保山が「日本一低い山」として登録されていた時期もあります。
しかし、2011年の東日本大震災の影響で、仙台の日和山が大きく地形を変え、標高が3.0メートルまで下がったため、現在は2位になっています。
それでも、天保山には三角点があるため、「実質的には日本一低い山は天保山だ!」という意見も少なくありません。
ちなみに、すぐ近くには人気の観光地「海遊館」があり、歩いて行ける距離です。
観光の合間に、ちょっとした登山気分を味わってみてはいかがでしょうか?
標高わずか3メートル!仙台・日和山が堂々の1位!
宮城県仙台市にある「日和山」は、現在のところ日本で一番標高が低い山です。
その標高は、なんとたったの3.0メートル!
人工的に作られた山ではありますが、その背景には少し特別な物語があります。
初めて「日本一低い山」として認定されたのは1991年のこと。
当時の標高は6.05メートルで、国土交通省が認定していました。
しかし、1997年に天保山にその座を譲ることになります。
転機が訪れたのは2011年。
東日本大震災が発生し、日和山がある仙台市の蒲生地区も津波と地盤沈下による甚大な被害を受けました。
その影響で、日和山の山頂も削られてしまい、現在の3.0メートルにまで低くなってしまったのです。
その後、復興が進んだ2014年、再び「日本一低い山」として認定されました。
日和山は仙台市街地から車で25分ほどの場所にあり、無料の駐車場も整備されています。
登山口には「蒲生 日和山」と刻まれた石標が設置されており、そこから階段をたった6段登るだけで山頂に到達できます。
わずか数歩で登頂できるので、小さな子でもチャレンジできますよ♪
また、山頂で撮影した写真を持って行けば、近くの「仙台市高砂市民センター」で登頂証明書を発行してもらえるサービスもあります。
記念にぜひ立ち寄ってみてくださいね!
まとめ:小さな山にこそ、おもしろさがいっぱい!
いかがでしたか?
今回は、「日本で一番低い山ってどこなの?」というテーマで、ランキング形式で詳しくご紹介しました。
標高が低いからこそ、気軽に登れる、面白いエピソードがある、そんな魅力がたくさん詰まっています。
特にTOP3の山である日和山・天保山・弁天山には、それぞれ独自の歴史や特色があり、訪れてみる価値は十分にあります。
「山=高くて大変」というイメージをくつがえす、新しい発見があるかもしれませんよ!
日本一低い山の座は、地形の変化などによって今後も入れ替わる可能性があります。
興味がある方は、ぜひ実際に訪れて、登って、写真を撮って、自分の目でその低さを感じてみてください♪