2024年には創業150周年を迎える日本最古の洋菓子店、村上開新堂。
この店は、日本人によって最初に設立された洋菓子店として、東京でその歴史をスタートしました。
村上開新堂が扱う洋菓子の中でも、特にクッキーが非常に人気があり、手に入れるのが困難です。
注文してから手元に届くまで、1年近く待つことも珍しくありません。
では、村上開新堂の洋菓子がなぜこれほどまでに支持されるのか、その理由を探ります。
また、多くの人々がどうしてこれらの商品を「紹介してほしい」と願うのか、購入方法についても詳しく調査しました。
時代を超えて愛されるその魅力とは何か、詳細に迫ります。
村上開新堂のクッキーが愛される理由とは?
1874年に東京・千代田区で初めての店舗を構えた村上開新堂は、パウンドケーキ、ミルフィーユ、クッキーなど多種多様な焼き菓子を扱っています。
特に、クッキー缶は大変な人気を誇り、注文から受け取りまで1年近く待つことも珍しくありません。
これらのクッキーのレシピは、三代目店主・村上二郎氏によって完成されました。
彼は日本人の味覚に合う洋菓子を追求し、長年の研究を経て、村上開新堂特有の伝統の味を築き上げました。
創業150年を超える今でも、手作りを貫く姿勢で、誠実なお菓子作りが顧客に高く評価されています。
村上開新堂が紹介制を選んだ理由
村上開新堂は、新規の顧客を受け入れる際に紹介が必要な登録制を採用しているお店です。
なぜ紹介制なのでしょうか?
店のポリシーは、「手間暇をかけて作ったお菓子を、その価値を深く理解して楽しんでほしい」という願いに基づいています。
この方式は昭和の初期に始まりました。
すべての製品が手作りで、丁寧に製造されているため、大量生産は不可能です。
この生産の限界が、紹介制を取り入れる理由の一つです。
愛情を込めて作られたお菓子を待つ間の期待感に、顧客は特別な価値を見出しています。
村上開新堂のクッキー購入手続き詳細
村上開新堂でクッキーを購入するには、まず既存の会員からの紹介が必要です。
紹介後に公式名簿に名を連ねると、商品の予約ができるようになります。
重要な点として、クッキーは予約制でのみ販売されており、店頭での直売はありません。
購入は以下の方法で行えます:
- 電話による予約
- 店頭での予約
上記の方法以外では予約を受け付けていません。
2024年10月現在、村上開新堂クッキーの予約受付状況
2024年10月の時点で、村上開新堂は新規の会員紹介を一時停止しています。
この措置は、会員数の急激な増加が原因で、生産が需給バランスに追いつかなくなったために取られました。
現在、商品の購入は既存の会員だけが可能で、さらにその購入数にも制限が加えられています。
これにより、2025年1月までの予約が既に受付終了となっています。
2025年以降の予約についての情報は、村上開新堂の公式ホームページにて更新情報が公開されますので、そちらをご確認ください。
紹介なしで購入可能!村上開新堂の洋菓子を手に入れる3つの方法
村上開新堂の洋菓子は、通常は紹介が必要ですが、紹介なしでも購入できる方法が存在します。
京都の村上開新堂支店
京都の寺町通りにある村上開新堂の支店は、1907年(明治40年)に創業者村上光保の甥である村上清太郎によって開設されました。
清太郎は叔父から西洋菓子製作の技術を受け継ぎ、現在ではロシアケーキ、マドレーヌ、ダックワーズなどの焼き菓子を販売しています。
この支店で特に注目を集めているのはクッキー缶で、本店のものとは異なるクッキーが詰められているものの、創業当初からの伝統的な味わいは守られています。
京都の支店では、誰でも商品を購入することができますが、近年は完全予約制になっており、店舗での直接購入はできません。
商品を購入するためには、店頭または電話での予約が必須です。
2024年10月の時点で、クッキー缶は1〜2ヶ月待ちの人気商品となっています。
百貨店の催事とオンラインショップ
村上開新堂の一部商品は、伊勢丹や高島屋などの主要百貨店で開催されるイベントや、それらのオンラインショップでも販売されることがあります。
2024年10月現在、伊勢丹のオンラインショップでロシアケーキとマドレーヌが取り扱われており、これらは期間限定で提供されています。
購入を考えている方は、在庫がなくなる前に早めに購入することを推奨します。
山本道子の店
1990年に東京で、村上開新堂の敷地内に山本道子によって開設されました。
ここでは、村上開新堂の伝統的なフレーバーを活かしつつ、オリジナルのレシピで様々な焼き菓子、クッキー、ジャムを提供しています。
店舗での販売も行っており、予約無しで誰でも購入することができます。
さらに、電話での注文受付と商品の配送サービスも利用可能です。
村上開新堂の創業物語とその歴史的背景
村上開新堂は、日本で初めて日本人によって設立された洋菓子店であります。
創業者である村上光保は、武士の家系に生まれ、宮廷に仕えていました。
明治3年(1870年)、彼は宮中で料理人として勤めていた際、新設された明治政府から洋菓子と西洋料理の製法を学ぶ命を受けました。
この政府の指示が、後に彼が自身の洋菓子店を開く動機となったのです。
光保は、横浜の外国人居住区でフランス人に師事し、洋菓子製造の技術を修得しました。
そして明治7年(1874年)には、東京都千代田区に「村上開新堂」を開業しました。
創業から現在に至るまで、村上開新堂の洋菓子は広く愛され続けており、2024年(令和6年)今もなお、その人気は衰え知らずです。
まとめ
村上開新堂のクッキーが広く支持される主な理由は、創業時から変わらない手作りの品質と伝統の味の保持にあります。
この店は紹介登録制を取っており、商品を予約するためには既存会員からの紹介が必要です。
会員でない人でも村上開新堂の洋菓子を購入する方法として、「京都寺町通の村上開新堂」や「山本道子の店」の利用がおすすめです。
この記事では、日本で最も古い歴史を誇る洋菓子店、村上開新堂についてご紹介しました。
長年にわたり守られてきた手作りの伝統と、その独特の味が多くの人々に愛される理由となっています。