手軽にオリジナルの布製品を作れる「布用スプレー染料」ですが、100円ショップで見つけられると嬉しいですよね。
自分だけのデザインTシャツやトートバッグ、ハンカチなどを手軽にカスタマイズできるのは魅力です。
でも実際のところ、ダイソーなどの100円ショップで布に使えるスプレーは売っているのでしょうか?
結論から言うと、100円ショップには布専用の染料スプレーは基本的に置いてありません。
ラッカースプレーなどが並んでいるのを見かけますが、それらは本来布に使うためのものではないのです。
コスプレ衣装やイベント用の飾りには使えたとしても、普段使いする服や布小物を染めるには適していません。
この記事では、100円ショップのスプレーの特徴や、代わりにおすすめしたい染め方をご紹介します。
実際には売っていない?100円ショップのスプレーの実力と注意点
ダイソーなどではDIYコーナーにスプレーが陳列されています。
見た目にはカラフルで使いやすそうな印象を受けますが、実際のところ布に使うには不向きです。
多くの場合、取り扱っているのは「ラッカースプレー」で、金属や木材、プラスチックなどに使用することを想定しています。
布にラッカースプレーを使用すると、表面に膜ができてしまい、ゴワついた仕上がりになります。
さらに乾いたあとに剥がれたり割れたりすることもあるので、着るものや頻繁に触れる布製品には向いていません。
インテリアの一部や短期間の装飾に使用する程度であれば、工夫次第で使える場面もあるかもしれませんが、布を染める目的で購入するのは避けた方が良いでしょう。
スプレーの種類を解説!アクリルとラッカーの違い
布に使うならどちら?という疑問に答えるために、まずはスプレーの種類とその特性をしっかり把握しておくことが重要です。
以下の表で比較してみましょう。
項目 | ラッカースプレー | アクリルスプレー |
---|---|---|
成分 | ニトロセルロース | アクリル合成樹脂・顔料・有機溶剤 |
乾燥の速さ | とても速い | やや速い |
発色 | 鮮やかで強い | 比較的穏やか |
耐久性 | 高い | やや低い |
臭い | 強い | 弱め |
重ね塗りのしやすさ | 難しい | しやすい |
薄め方 | 専用溶剤が必要 | 水でも可能 |
対象素材 | 木材・金属・プラスチックなど | 幅広い素材に対応(初心者向け) |
アクリルスプレーは扱いやすく、重ね塗りもできるためDIY初心者にもおすすめです。
ただし、どちらのスプレーも基本的には布に適しているとは言えません。
布染めにはアクリルスプレーが一歩リード!
ラッカースプレーを布に使用すると、塗料が表面に固まり、硬くなってしまうのが難点です。
乾燥後にはパリパリと割れることもあり、快適に使うことはできません。
対して、アクリルスプレーは比較的柔らかく仕上がる傾向にあり、水性成分も含んでいるため布に馴染みやすい特徴があります。
特に「布用」と明記されたアクリルスプレーであれば、より均一で美しい発色を実現できます。
使用する際には、必ず屋外など換気の良い場所で行い、高圧ガスによる事故を防ぐため、火気は厳禁です。
また、ゴーグルやマスクを着用し、安全第一で作業を進めましょう。
布を染めるならスプレー以外もおすすめ!手軽で楽しい3つの方法
スプレー以外にも、布をきれいに染める方法はいくつかあります。
中でも、以下の3つが特に人気です。
- アクリル絵の具
- プリンターインク
- 液体染料
それぞれに特徴があり、用途や使用環境に応じて選べます。以下の表で特徴を整理してみましょう。
染色方法 | 特徴 | 注意点 |
---|---|---|
液体染料 | 発色がよく本格的な仕上がりが可能 | 温度管理や加熱が必要で、小さい子どもには不向き |
プリンターインク | 鮮やかな色が出せて手軽に入手可能 | 肌につくと落としにくく、汚れやすい |
アクリル絵の具 | 100均でも入手可能で、安全に使える | 洗濯にやや弱いが、子どもと一緒に使える |
このように、それぞれの特性を理解して選べば、スプレーに頼らず安全に楽しく布染めができます。
アクリル絵の具で布を染める!初心者向け簡単ステップ
手軽に布を染めるなら、アクリル絵の具を使った方法がおすすめです。
100円ショップで揃えられる道具だけでOK。
特別な加熱も必要なく、失敗してもやり直しがきくので初心者にもぴったりです。
準備するもの
- アクリル絵の具
- 染めたい布(綿や麻など)
- バケツ
- ゴム手袋(任意)
- ミョウバン
染め方ステップ
-
バケツに少なめの水を入れ、アクリル絵の具を溶かします。仕上がりより濃い色を目指して作るのがコツです。
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布を染料液に浸けます。最低でも3時間ほどしっかり漬け込みます。
-
別のバケツで媒染液を作ります。ミョウバンを熱湯に溶かし、よくかき混ぜましょう。
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染めた布を媒染液に10〜20分ほど漬け込みます。これで色落ちが防げます。
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最後に布を水洗いし、陰干しで乾かします。水が透明になるまでしっかりすすぎましょう。
必要であれば、再度同じ手順を繰り返して染め直すことも可能です。
まとめ|100均では染められない?でも工夫次第で楽しめる!
ダイソーをはじめとする100円ショップでは、残念ながら布専用のスプレー染料は販売されていません。
しかし、少し工夫すれば、アクリル絵の具や他の材料を使って、十分に楽しく布を染めることができます。
特にアクリル絵の具は、100均で手に入るうえに扱いやすく、安全性も高い方法です。
自分だけのオリジナルアイテムを作る楽しみを、ぜひ体験してみてください。