みなさんは、子どものころに「肘をついて食べたらダメだよ」と言われたことはありませんか?
日本では、食事中に肘をテーブルに置くことは、「マナーが悪い」とされてきました。
でも、どうして肘をつくだけで行儀が悪いとされるのでしょうか?
理由を聞いたことがないまま、大人になった人も多いかもしれませんね。
この記事では、肘をついて食事をすることがなぜよくないのかを、わかりやすく説明します。
また、小さな子どもが肘をつくクセをやさしく直していく方法も紹介します。
さらに、食事のときに気をつけたい他のマナーもあわせて見ていきます。
家族で楽しくごはんを食べるために、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
食事中に肘をつくと何がいけないの?
ごはんを食べるときに肘をテーブルの上に置くと、体が前に倒れやすくなってしまいます。
前かがみになると、自然と姿勢がくずれて、見た目も悪くなってしまいます。
猫のように背中が丸くなってしまうと、元気がないように見えたり、だらしなく見えたりすることもあります。
また、肘をつくと体とお皿の距離があいてしまうので、食べ物をこぼしやすくなってしまうんです。
お洋服やテーブルが汚れてしまうと、食べる人も見ている人も、気持ちがよくありませんよね。
昔から、日本では「食べるときの姿勢がきれいな人は、育ちがいい」と言われています。
だから、肘をつかないで、まっすぐきれいな姿勢で食べることが大切なんですね。
このように、肘をつかないことは「見た目」も「実用面」も両方大事なんです。
子どもが肘をつくときはどうしたらいいの?
小さな子どもは、まだマナーをしっかり知らないことが多いです。
だから、「肘をついたらダメ!」と何度も注意してしまうこともありますよね。
でも、怒ってばかりだと、食事の時間がたのしくなくなってしまいます。
そこでおすすめなのは、「物理的に肘をつきにくくする方法」です。
たとえば、座る椅子の高さを変えてみたり、座布団を使ってみたりする方法があります。
子どもの肘がテーブルよりも下になるように調整すれば、自然と肘をつきにくくなります。
こうすることで、怒られなくても正しい姿勢で食べられるようになります。
環境を整えてあげることで、子ども自身が気づいてマナーを身につけていけるのです。
やさしい声かけと工夫で、少しずつ直していけるといいですね。
手の置き場所に迷ったときはどうする?
肘をついてはいけないと言われても、「じゃあ、手はどこに置いたらいいの?」と困ってしまうことがありますよね。
そんなときは、肘ではなく「手首」を軽くテーブルに置くのがよい方法です。
フランス料理やイタリア料理などでも、この方法がよく使われています。
手首をそっとテーブルにつけていれば、手がふらふら動かないので、落ち着いて見えます。
また、食器を使うときもスムーズに使えるようになるので、とても便利なんです。
「手のやり場に困ったら、手首をテーブルに置く」ということを覚えておくと安心ですね。
見た目もきれいで、自然なマナーとして好印象を与えることができます。
食事中に気をつけたい、他のマナー違反って?
食事のマナーには、肘をつくだけではなく、いろいろなルールがあります。
知らずにやってしまっている人も多いので、注意が必要です。
よく見られるマナー違反を、下の表にまとめました。
マナー違反の行動 | よくない理由 |
---|---|
食事中に腕を組む | 話を聞きたくないように見えたり、えらそうに見えるため、周りの人に悪い印象を与えてしまう。 |
食器を持ったまま手ぶりや話をする | 危ない上に、見た目も品がなく、マナーとしてふさわしくない。 |
和食で「手皿」をする | 汁やタレが手につくと、おしぼりが汚れてしまい、お店に迷惑がかかることがある。 |
腕組みは「やる気がない」と思われるかも?
何かを考えるとき、つい腕を組んでしまうことってありますよね。
でも、食事中に腕を組んでいると、「早く帰りたいのかな?」とか「つまらないのかな?」と思われてしまいます。
特に、外での食事では、相手に失礼になってしまうこともあるので注意しましょう。
食器を持ったまま話すのは見た目がよくない
ナイフやフォーク、箸を手に持ったままジェスチャーする人もいますが、これはマナー違反です。
どれだけ食べ方が上手でも、これだけで印象が悪くなってしまうこともあります。
手を動かして話したいときは、一度食器を置いてからにしましょう。
和食での「手皿」はNGマナー?
和食を食べるときに、手をお皿のようにして料理を受け止める「手皿」をする人がいます。
これは、一見ていねいに見えますが、実はマナーとしてはよくない行動なんです。
手に汁がついたとき、ナプキンで何度もふくことになるので、お店にも迷惑がかかってしまいます。
和食では、お椀やお皿をしっかり持って食べるのが正しいマナーです。
まとめ:正しいマナーで、気持ちよく食事をしよう!
肘をついて食べることは、姿勢が悪くなったり、食べこぼしが増えたりする原因になります。
それだけでなく、周りの人にだらしない印象を与えてしまうこともあるので、避けたい行動です。
小さな子どもには、怒らずにやさしくマナーを伝えてあげましょう。
椅子の高さや座布団を使って、肘をつかない工夫をすることもおすすめです。
また、以下のような行動も、気をつけたいポイントです。
- 腕を組んで食べる
- 食器を持ったまま話す
- 和食で手皿をする
これらを少し意識するだけで、食事の時間がもっとたのしく、心地よいものになりますよ。
正しいマナーは、自分のためだけでなく、一緒に食べる人への思いやりでもあります。
みんなで気持ちのいい食事時間を過ごせるように、今日から少しずつ意識してみましょう。